品質・強度の確保できるスポット

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品質保証・強度保証のできるスポット溶接とは・・・
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あなたの工場では、溶接作業を終えた車に品質保証できますか?

質問を変えましょう。そのパネル交換の溶接作業は新車の強度を確保できていますか?

今、現実問題として、ありとあらゆるものに品質保証が求められています。品質保証されたものにより自分の安全を確保する。これは、使うものの立場として当然の主張でもあります。 まして、今までそれが叫ばれなかったことのほうが不自然だったのかもしれません。

我々の業界に目を向けると、多種の安全基準を充たすために、"新衝突安全基準ボディ"という構造をもつ自動車が一般化しています。近い将来、事故修理した車にも安全に対する品質保証が求められる時代が来ることは間違いありません。 そして、その品質保証の"安全"に関わる大部分が溶接状態であることは言うまでもありません。 ある人の判断では溶着している。違う人の感覚では溶着していない。こんな勘に頼るスポット溶接作業は当然、品質保証とはかけ離れたものです。 それでは、どのような溶接作業を行えば品質保証できるのか?

もしあなたの工場に10,000Aの出力が出るスポット溶接機が有ったとして、常に最大のパワーを以って溶接したから溶接の品質を保証できると言えるかといえばそれは"NO"です。何故か・・・

電流値・通電時間・加圧力をスポット溶接の3大要素と言います。この他にもいろいろな要素が絡みますが、この三つの要素のバランスが取れてこそ良好な溶接が完了します。大電流でスポットするときに見られる大きなスパッタ(火花)は、加圧が伴っていないことによるナゲットの中散り、表散り等で、母材痩せ・母材割れ・ブローホールの発生が起こっています。ナゲット周りが弱くなっていますので、鉄板をねじっての栓抜けで溶着していると錯覚します。

さて、実際何を以って安全な溶接が出来ているかをどう判断するか。もちろんそれは実作業に則して無くては意味が無いことは言うまでもありません。 溶接状況を確認するための一番確実な方法、それは破壊検査です。スポット溶接後の1点1点をナゲット出しすることにより、溶接状況を確実に確認出来ます。しかし、この方法は先ほど触れた実作業に即したやり方と言うには、あまりにもかけ離れたやり方であることは言うまでも有りません。 予め、上記スポット溶接の3大条件を機械側で設定することにより、その溶接結果の予測データを以って溶接の品質を保証する。この方法は、一般的に広く取り入れられているスポット溶接の品質保証のやり方であり、実作業に一番則した方法でもあるのです。

スポット溶接を施工する全ての業種は溶接前の条件設定を必ず行います。いうまでもなく、自動車生産ラインでも厳しい条件設定が義務付けられているのです。 車体整備において溶接の品質を保証するとは、すなわち"自動車メーカーと同基準の溶接条件を設定する"と言うことに他なりません。

それでは自動車メーカーや溶接機メーカーは、どのようにして溶接の品質保証を可能とする溶接条件の設定を行っているのでしょう。実際問題として、溶接部の品質をある一定以上のレベルに保つためにメーカーはJIS規格よりも更に踏み込んだ設定条件を独自に作成して運用しています。 その一例として、R.W.M.A.の溶接条件設定データをベースに、被溶接材料、溶接機の特性などを考慮した独自のデータを作成し、そのデータをもとに溶接条件の設定を行っている場合があります。特に自動車関連の業界では、一般的な手法として定着しています。 参考資料として、R.W.M.A.のデータをベースに作成した溶接条件設定表をご紹介します。


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前述の通り、スポット溶接の3大要素である「電流値」「通電時間」「加圧力」を予め設定することにより、目的の溶接強度を達成できます。 もちろん、この溶接強度は母材の材質や防錆処理の方法等で変わりますので、適切に設定しなくてはなりません。 以上により、これらを全てクリアした溶接品質であれば、自動車メーカーと同等の溶接品質、すなわち溶接強度の保証されたスポット溶接品質が完成するのです。 これにより、車体整備におけるスポット溶接の品質保証が完結します。